ネット上の掲示板やSNSでは、「東福岡の弱体化によって福岡のレベルが落ちたのではないか」「私立の有力選手集めだけで勝敗が決まっている」といった論調が散見されます。しかし、現場を継続的に取材している記者から見れば、これは明白な誤認です。
第一に、東福岡が県予選で苦戦する場面が増えたのは、同校のレベル低下ではなく、県全体の指導レベルとスカウティング網が劇的に底上げされた結果です。飯塚の躍進に刺激を受けた筑陽学園や東海大福岡はもちろん、希望が丘や福大若葉といった新興勢力、さらには修猷館や東筑といった進学校・公立勢までもが、欧州の最新指導理論や映像分析ツールを日常的に導入しています。
第二に、筑陽学園サッカー部最新ニュースに象徴されるように、伝統校側も決して手をこまねいてはいません。筑陽学園は近年、強靭なフィジカル基盤に加えて育成アカデミー出身のテクニシャンを巧みに融合させ、戦術的柔軟性を飛躍的に高めています。「強豪私立ならどこでも全国を狙える」という過酷な環境こそが、予選各試合を全国大会準々決勝レベルの強度へと引き上げているのです。