関西圏以外の地域から訪れる旅行者やビジネスパーソンが最も頻繁に遭遇するトラブルが、新神戸駅と神戸駅の違いをめぐる地理的な誤認です。名前に同じ「神戸」を冠しているものの、両駅は物理的にも運行系統的にも完全に切り離された別個の駅です。
新神戸駅は六甲山の山麓に位置する「山陽新幹線専用の単独駅」であり、JRの在来線ホームは存在しません。一方の神戸駅は、古くからの市街地・ウォーターフロント近くに位置する「JR在来線(東海道本線・山陽本線の境界駅)」です。両駅の直線距離は約2.5km離れており、徒歩で移動した場合は上り坂を含めて35〜40分近くを要します。
ネット上の掲示板や知恵袋でも「神戸駅から新大阪駅まで、新幹線を使えば10分程度で着くのではないか」という神戸駅から新大阪駅 新幹線利用に関する質問が散見されます。しかし、神戸駅から新幹線に乗るためには、まず神戸市営地下鉄西神・山手線の大倉山駅または三宮駅を経由して新神戸駅へ向かう必要があります。地下鉄の移動時間や新幹線ホームへの徒歩移動・待ち時間を加算すると、トータルで35分以上を要し、JR新快速で新大阪駅へ直行するよりも遅くなるという逆転現象が発生します。
さらに、新神戸〜新大阪間の新幹線自由席特急料金(特定特急料金)と乗車券、地下鉄運賃を合算すると2,000円を超えてしまいます。つまり、神戸駅起点で新幹線を選択することは「余計に時間がかかり、出費も約3倍に跳ね上がる」典型的な悪手です。