2000年代半ば、沖縄出身のヘヴィロックバンドとして突如シーンに現れたHIGH and MIGHTY COLOR。その象徴がマーキーだった。透明感溢れるビジュアルとは裏腹に、轟音のギターリフに負けないハイトーンボイスで観客を圧倒。アニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のオープニングテーマ「PRIDE」が大ヒットを記録し、彼女は一躍新世代の歌姫として脚光を浴びた。
一方の中村正人は、すでに日本のポップス界の頂点で数々の金字塔を打ち立てていたプロデューサーでありベーシスト。二人の接点は、共通の音楽関係者を介した出会いだった。単なる大御所と新人という上下関係ではない。荒波が渦巻く音楽業界の過酷さを知る中村は、若くしてプレッシャーの渦中にいたマーキーの表現者としての葛藤や孤独を誰よりも理解した。親子ほど年の離れた二人の会話は、ジャンルやキャリアを超えて魂の奥底で共鳴したのだ。