現場の最前線で正社員以上の成果を上げながら、なぜ待遇には天と地ほどの差があるのか。厚生労働省が掲げる「同一労働同一賃金推進プロジェクト」の趣旨とは裏腹に、企業側は「賞与や手当は長期雇用のインセンティブ」「将来の転勤リスクの有無」といった建前を盾に、非正規労働者の待遇を極力低く抑え込んできた。この構造的裏側こそが、働く人々が覚える違和感の正体だ。
法的な観点から見れば、パートタイム・有期雇用労働法では、正社員と業務内容や責任の範囲が同等である場合、不合理な待遇差を設けることを禁じている。しかし現実には、職務記述書(ジョブディスクリプション)があいまいな日本型雇用の隙間を突かれ、実質的に同じ仕事をさせられながら格差が放置されている事例が後を絶たない。