500系を語る上で絶対に外せないのが、その類稀なるデザイン性だ。外観デザインを手掛けたのは、ドイツのインダストリアルデザイナーであるアレクサンダー・ノイマイスター氏である。
ノイマイスター氏と日本の技術陣が直面した最大の問題は、列車が時速300kmでトンネルに突入した際に発生する巨大な衝撃波(トンネル微気圧波)だった。爆音とともに周辺に振動を及ぼすこの現象を解決するため、開発陣が目をつけたのが「野鳥の生体構造」だ。
水中へ滑らかにダイブして魚を捕らえるカワセミのクチバシ。あの形状を参考に、15メートルにも及ぶロングノーズが誕生した。さらに、静粛性を高めるためにフクロウの羽構造を模したパンタグラフ脚部など、自然界の知恵とドイツデザインの美学が融合した最高傑作だったのだ。