顔へのステロイド連用で最も警戒すべき副作用が「酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)」および「ステロイド皮膚症」です。これは、顔に中等度以上のステロイドを数週間から数カ月以上塗り続けた結果、皮膚構造が変化してしまう疾患です。
酒さ様皮膚炎を発症すると、以下のような特徴的な症状が現れます。
- 毛細血管拡張:皮膚が薄くなり、皮膚の下の毛細血管が浮き出て常に顔が赤く見える。
- 皮膚菲薄化(ひはくか):表皮や真皮のコラーゲンが減少し、肌がビニールのようにツルツルと薄くなる。
- ステロイド依存と激しいリバウンド:塗るのをやめると激しいほてり、かゆみ、灼熱感、多数の丘疹(ブツブツ)が出現し、耐えられずに再塗布を繰り返してしまう悪循環に陥る。
酒さ様皮膚炎の治療には数ヶ月から1年以上の長い期間を要し、元の肌状態に戻すまでに大変な苦痛を伴います。これを防ぐための鉄則が「塗る期間の厳守」です。
医師から顔へのリンデロンVG処方を受けた場合でも、塗布期間は原則として3日〜5日、長くても1週間以内に抑えるのが標準的です。漫然と2週間以上塗り続けることは絶対に避けなければなりません。
もし長期間塗布してしまっている場合のリンデロンVGのやめ方としては、急激な中止による激しいリバウンド(離脱症状)を防ぐため、自己判断で急激に断薬するのではなく、皮膚科医の指導のもとで「塗る頻度を隔日に減らす」「マイルドなランク(IV群・V群)へ移行する」「ステロイド以外の抗炎症薬(プロトピック軟膏やコレクチム軟膏等)へ段階的に切り替える」といったプロトコルを踏むことが必須です。