朝起きたら身に覚えのない赤疹ができている――その原因がダニなのか、それとも蚊やブヨ、南京虫(トコジラミ)なのかを見分けることは、適切な初期対応をとる上で極めて重要です。最大の違いは「発症までのタイムラグ」と「刺された部位」、そして「痒みの持続期間」にあります。
蚊の刺し傷は刺された直後から痒みが生じ、数時間から半日程度で腫れが引くのが一般的です。これに対し、室内性のダニに噛まれた場合は、噛まれてから数時間から翌日以降になって初めて猛烈な痒みと赤い発疹が現れる遅延型アレルギー反応が主流です。また、蚊が露出した手足や顔を狙うのに対し、ダニは下着の締め付けがある腰回り、太ももの内側、脇の下など、皮膚が柔らかく服で隠れた部位を集中して噛むという顕著な特徴を持っています。
写真や肉眼で患部を詳細に観察すると、ダニの場合は中心に小さな針痕が残り、その周囲に直径数ミリから1センチ程度の境界がやや不明瞭な鮮紅色の丘疹(盛り上がり)が散在、あるいは密集して見られます。激しい痒みゆえに無理に掻き壊してしまうと、二次感染を引き起こし、傷痕が数ヶ月単位で残るリスクも高まります。