裏技や隠し要素の歴史を振り返ると、複製や増殖という概念はビデオゲームの黎明期から存在していた。代表的な例が、歴史的名作『スーパーマリオブラザーズ』における「無限1UP」だ。階段でノコノコの甲羅を踏み続け、残機を極限まで増やす技は、当時の子どもたちを大興奮させた。開発を手掛けた任天堂の宮本茂氏らが仕込んだこの遊び心は、プレイヤーの探求心を刺激する前向きな「仕様」に近いものとして受け入れられていた。
しかし、時代が進むにつれてその性質は変容していく。単なる裏技として愛された時代を経て、現代ではサーバー負荷や対人要素、ゲーム内経済を破壊するグリッチとして捉えられるケースが大半だ。かつては笑って許された小ネタが、今やタイトル全体の生命線を脅かすリスクへと様変わりしている。