彼女の歩みを振り返るうえで、乃木坂46での日々は欠かせない。秋元康の手がける緻密な世界観と、ソニー・ミュージックレーベルズによる全面的なバックアップのもとで磨かれた魅せる力。その渦中にあった西野七瀬は、センターとしてグループの象徴であり続けた。
だが、アイドルという輝かしい殻を脱ぎ捨てる作業は容易ではなかったはずだ。「元アイドル」というラベルは、時に女優にとって高いハードルとなる。彼女はそのプレッシャーから逃げることなく、地道なオーディションや舞台経験を重ねることで、過去の成功体験を静かに手放していった。