ファンの間で最も熱い議論が交わされる「ぎゆしのは公式で両思いだったのか」という疑問。結論から言えば、原作本編の戦時下において「明確な恋仲(交際関係)として描かれた事実」はありません。しかし、過酷な鬼殺隊の任務において、互いに他者には見せない感情の揺らぎや特別な信頼を抱いていたことは、公式の各種資料からも明白です。
公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』に収録された「柱相関図」では、全柱同士の率直な印象が明かされています。他者と距離を置きがちな義勇に対し、しのぶは「ちょっかいを出している/よく声をかけている」と記載され、義勇側からも「よく話しかけてくれる」と認知されていました。口数が極端に少なく周囲から孤立しがちだった義勇に対し、日常的にコミュニケーションを取りに行っていた柱はしのぶただ一人でした。
また、那田蜘蛛山編(原作4巻〜5巻)での有名なやり取り――しのぶの「そんなだからみんなに嫌われるんですよ」という痛烈なからかいに対し、義勇が「俺は嫌われてない」と即座に反論したシーンは、二人の気心の知れた距離感を象徴しています。常に笑顔の仮面を被り他者と一線を引いていたしのぶが、唯一素の「毒舌」をぶつけられる相手が義勇であったという点は、心理学的にも深い親密性を示唆しています。