報道各社が社会面で大きく報じる多頭飼育崩壊と告発ニュースの現場を取材すると、凄惨な現実が浮き彫りになります。救命を焦るあまりキャパシティを超えて動物を受け入れ続けた結果、シェルター内部で糞尿が堆積し、飢餓や共食い、感染症の蔓延が発生する「第2の崩壊」です。
関係省庁の指導記録や警察の家宅捜索報道によると、摘発された某団体では、わずか15坪のプレハブ小屋に100頭以上の犬猫が詰め込まれ、ケージから一度も出されないまま骨と皮ばかりに衰弱していました。代表者は「殺処分から救うために連れてきた。自分は被害者だ」と主張し、虐待の認識すら欠落していたと報じられています。
保護シェルターの飼育環境が悪化する背景には、動物愛護管理法改正による数値基準の導入があります。適正な飼育環境を維持するためには、1頭あたり十分な床面積と複数の専任スタッフ、莫大な空調費・医療費が必要です。しかし、受け入れ頭数に見合う資金力と人員体制を持たないまま見切り発車した団体は、あっという間にアニマルホーディング(病的な多頭飼育偏執)へと転落します。外向きには美しい理念を語りながら、扉の向こうでは凄惨な放置虐待が行われている現場は決して珍しくありません。