リウマチ(正式名称:関節リウマチ)とは、本来であれば体外から侵入した細菌やウイルスを排除するはずの免疫システムが暴走し、自分自身の身体組織を敵とみなして攻撃してしまう膠原病自己免疫疾患の代表格です。厚生労働省の統計や日本リウマチ学会の公表資料によると、国内の患者数は約70万〜80万人と推計されており、決して珍しい病気ではありません。
関節リウマチにおいて標的となるのは、関節を包む「滑膜(かつまく)」と呼ばれる薄い組織です。免疫細胞であるT細胞やB細胞、マクロファージなどが異常活性化すると、TNF-αやIL-6といった「炎症性サイトカイン」が過剰に分泌されます。これにより滑膜に激しい炎症(滑膜炎)が生じ、関節内に滑液が溜まって腫れや激痛を引き起こします。
恐ろしいのは痛みに留まらず、炎症を起こした滑膜組織(パンヌス)が破骨細胞を刺激し、軟骨や骨を急速に溶かしていく点です。かつては発症から10〜20年かけて徐々に関節が壊れると考えられていましたが、近年の画像診断技術の進歩により、発症後わずか1〜2年の初期段階に関節破壊のスピードが最も速いという衝撃的な事実が明らかになっています。