日本のラジオ史において、2000年代後半に放送された平日昼の帯番組『小島慶子 キラ☆キラ』が残した爪痕はあまりにも深い。それまでの昼のラジオといえば、どこか牧歌的で当たり障りのないトークが主流だった。その平穏な空気を、彼女は圧倒的な語彙力と剥き出しの批評精神で鮮やかに刷新してみせたのだ。
パートナーの個性豊かな論客たちと対等に渡り合い、社会の不条理を鋭く突く。リスナーが日常で抱える名付けようのないモヤモヤを、瞬時に言語化していく痛快さ。放送当時の熱量は、現在もradikoなどの配信サービスを通じて語り継がれる伝説となっている。放送・出版業界における彼女の評価を決定づけたのは、単なるアナウンサーの枠に収まらない、ジャーナリスティックな嗅覚と情熱だった。