ネット上のコミュニティやSNSでは、「交流戦で首位を走る球団は、そのまま秋のリーグ優勝を飾る」「ここで失速した球団は今シーズン終了」といった極端な言説が散見されます。しかし、過去の公式記録を検証すると、この俗説には明らかな事実誤認が含まれています。
歴代の交流戦王者のうち、同年のレギュラーシーズンでリーグ優勝を果たしたチームの割合は、実のところ約4割程度にとどまります。この現象が起きる背景には、2つの大きな盲点が存在します。
第1に、「初対戦の投手に対する耐性」です。交流戦はわずか3連戦で相手と対峙するため、データが不足している若手先発投手や変則フォームのリリーバーが突如として無双することが珍しくありません。この「初見殺し」によって稼いだ白星は、リーグ戦再開後に手の内を知り尽くした同リーグのライバルと再戦する際には通用しないケースが多いのです。
第2に、「主力選手の勤続疲労と反動」です。交流戦のタイトルや賞金を狙って救援陣をフル回転させたチームほど、7月から8月の酷暑期にブルペン陣が故障や勤続疲労で離脱するリスクを抱えます。交流戦の勝敗表はあくまで「6月の18試合に特化した瞬間風速」であり、143試合を戦い抜くペナントレースの本質とは切り離して評価しなければなりません。