なぜ、茨城県牛久市の郊外にあるロードサイド店舗が「日本一のラーショ」として全国のSNSやレビューサイトを席巻し続けているのか。現地を実際に訪れると、その熱気は数字以上の説得力を持って迫ってきます。
平日の午前10時30分、開店15分前にもかかわらず、店舗前のアスファルトにはすでに20人以上の列が形成されています。駐車場には地元「つくば」「土浦」ナンバーだけでなく、「品川」「大宮」「宇都宮」など他県からの遠征車両が目立ちます。取材中に列に並んでいたトラックドライバーの男性は、次のように語りました。
「全国のラーショを走って回っているが、結束店の背脂の質とチャーシューの柔らかさは別次元。普通は午後になると脂で胃がもたれるが、ここのスープは上質だからかスルスル入る。週に一度はここを通るルートを組んでいる」(40代運送業ドライバー)
店内に入ると、厨房では巨大な寸胴から立ち上る湯気の中、店員たちが一分の隙もない連係プレイで平ザルを捌いています。注文の集中する「ネギチャーシューメン」のスープを口に含むと、表面にびっしりと浮いた背脂の甘みが舌先を包み、その直後に豚骨の骨太な旨味とキリッとした醤油ダレが広がります。
特筆すべきは、自家製麺の仕立てと極厚チャーシューの鮮度です。多くのラーメンショップが本部支給の麺を使用する中、牛久結束店では独自に打たれた太麺を選択可能であり、これが濃厚なスープをしっかりと受け止めます。脂の融点が低く、スープの熱でトロリととろける煮豚チャーシューの完成度は、専門の銘柄豚専門店にも引けを取りません。ネット上の口コミで「一度食べたら他に戻れない」と評される理由は、この徹底した自家仕込みと回転率の高さが生むフレッシュな食材循環にあります。