「お腹が出ているから」と焦って激しいシットアップを行うのは、実は火に油を注ぐ行為になりかねない。専門家や日本肥満学会の関係者が指摘するように、表面的なアウターマッスルである腹直筋ばかりを過剰に鍛えても、内臓の位置を維持する深層筋(インナーマッスル)が不活発なままであれば、内臓押し出し現象は防げないからだ。
さらに懸念されるのが「腹直筋分離症」の存在だ。出産経験者や、極端な猫背・歪んだ姿勢を放置している人に見られるこの症状は、左右の腹直筋をつなぐ白線と呼ばれる組織が裂け開いてしまう状態を指す。この補強壁が緩んだ状態でむやみな腹筋トレーニングを行うと、腹圧が高まった際に腹直筋の間から内臓がさらに外へ押し出され、ぽっこり感を悪化させるリスクがある。