東京都美術館の最大の魅力は、展示作品だけではありません。日本近代建築の巨匠・前川國男が手がけた本館建物(1975年竣工、2012年大規模改修)そのものが、国の重要文化財級の価値を持つ芸術空間です。ル・コルビュジエの愛弟子であった前川は、上野恩賜公園の豊かな緑と景観を損なわないよう、建物の容積の約60%を地下に沈めました。
地上に見える赤茶色の磁器質打ち込みタイルは、職人の手仕事によって微妙に異なる焼きムラが施されており、外光によって刻一刻と表情を変えます。地下の中庭(エスプラナード)に降り立つと、周囲の喧騒から隔絶された静寂が広がり、深呼吸したくなるような心地よさに包まれます。
利用者の生の声として、SNSやネット上の掲示板(5ちゃんねる等)で囁かれる東京都美術館ネットの口コミ評判を精査すると、驚くほど共通した満足点と不満点が浮き彫りになります。
「建築がとにかく素晴らしい。中庭のベンチに座って光を眺めているだけで心が浄化される」「無料の美術図書室が専門書だらけで一日中いられる」という絶賛の声がある一方、現場の切実な声として目立つのが足腰の疲労です。「展示室内の床が硬く、地下から地上への階段移動が多いので足が棒になった」「荷物が重いままで鑑賞して後悔した」という指摘が散見されます。
この疲労問題を解決する鍵が、中央棟地下ロビーに設置された東京都美術館コインロッカー設備の活用です。館内には100円玉返却式のロッカーが数百台規模で完備されており、手荷物や分厚いコートを鑑賞前に預けられます。キャリーケースなどの大型手荷物も、ロッカーに入らないサイズであればインフォメーションカウンターで預かり対応を行っています。身軽な状態で鑑賞に臨むことが、鑑賞疲労を激減させる鉄則です。