インターネット上の古い掲示板やまとめ記事には、現代の通信環境では通用しない危険な情報が放置されています。トラブルに直面した際に誤った行動を取らないよう、代表的な誤解を是正します。
最大の盲点は、かつて提供されていたNTTの通話履歴確認サービス「136(ナンバーお知らせサービス)」に関する情報です。かつては電話番号の前に何もつけずに「136」をダイヤルすれば、直前にかかってきた相手の電話番号を音声で確認できました。しかし、このサービスは2023年12月末をもって完全に終了しています。現在、個人が手元の操作だけで非通知発信者の特定方法を実行することは技術的にも制度的にも不可能です。
また、「警察に通報すればすぐに発信者を調べて捕まえてくれる」という期待も、法制度の壁に阻まれます。通信の秘密を保障する電気通信事業法が存在するため、単に「非通知電話が数回かかってきて不気味だ」という程度の相談では、警察による非通知電話の調査や通信ログの令状開示は行われません。警察がキャリアに通信記録の開示を請求できるのは、明確な脅迫罪やストーカー規制法違反、詐欺被害届が正式に受理された刑事事件に限られます。
発信者を特定して謝罪させようと躍起になる行為は、時間と精神力を消耗するだけで得策ではありません。「相手が誰か」を暴くことではなく、「二度と鳴らないようにシステムで遮断する」ことこそが、最も現実的で安全な解決策です。