ネット上の検索や掲示板の一部で「ひゃくえむの結末があやふやなのは打ち切りだったからではないか?」という誤った推測が見受けられることがあります。しかし、これは明確な誤解です。
本作は講談社のウェブコミック配信サイト「マガジンポケット」にて連載され、全5巻(後に講談社から新装版上・下巻として再編纂)で堂々完結しています。ストーリー構成、キャラクターのアーク(成長曲線)、伏線回収の緻密さを見れば、当初から計算され尽くした構成であったことは論を俟ちません。
さらに、アニメーション映画『音楽』で国際的評価を獲得した岩井澤健治監督による劇場アニメーション映画化プロジェクトが発表されたこと自体が、本作のプロット完成度と芸術的評価の高さを受託・証明しています。商業的な打ち切りではなく、表現者が描くべき主題を極限まで突き詰めた結果としての「あのラストシーン」だったのです。
【プロの結論】『ひゃくえむ。』をおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
スポーツ漫画というジャンルにおいて、本作は極めて異質な輝きを放っています。読者の嗜好によって受け止め方が大きく分かれるため、以下の判断基準を参考にしてください。
【本作を強くおすすめできる人】
- 勝敗の先にある「人間の狂気や執念」「自己超越の瞬間」を味わいたい人
- 王道のスポ根展開よりも、登場人物の内面心理を抉る文学的・哲学的な描写を好む人
- 魚豊作品(『チ。』など)の持つ熱量や独特の台詞回し、鋭利なネーム表現が好きな人
【読む際に注意が必要な人】
- 「主人公が大会で優勝してトロフィーを掲げる」ような、分かりやすい勝敗決着や達成感を求める人
- タイムや大会記録の数字設定に厳密なリアリズムのみを要求する人