伊香保温泉を深く味わう上で決して見落としてはならないのが、街に湧出する2つの源泉「黄金(こがね)の湯」と「白銀(しろがね)の湯」の存在です。旅行者の間でも「伊香保温泉 黄金の湯 白銀の湯 違いがよくわからない」「どちらに入るべきか迷う」という声が聞かれますが、両者の泉質、歴史、肌への作用は明確に異なります。
開湯以来の歴史を誇る黄金の湯は、鉄分を豊富に含み、空気に触れることで独特の茶褐色(赤褐色)に変化する硫酸塩泉です。血行を促進して身体を芯から温める作用が強く、古くから「子宝の湯」として親しまれてきました。石段街の中央に埋設された「小間口(こまぐち)」と呼ばれるガラス張りの覗き窓から、勢いよく流れる茶褐色の湯筋を今も見ることができます。
一方、白銀の湯は1990年代半ば(平成8年)に開発・確認された比較的新しい源泉です。湧出量に限りがある黄金の湯を補う形で導入されたこの湯は、無色透明でメタけい酸を豊富に含み、肌当たりが非常にやわらかく刺激が少ない特徴を持っています。高齢者や小さな子ども、長湯を楽しみたい旅行者から高い支持を集めています。