サンドウィッチマンのコンビ関係における最大の強みは、「ネタ作り担当の富澤たけし」と「圧倒的な表現者である伊達みきお」の役割分担が完璧に確立されている点にあります。
関係者の証言や過去の自著・手記によると、富澤はコントの台本を書く際、セリフの一言一句からキャラクターの目線の配り方まで緻密に設計していると明かされています。コントのセリフを書き起こして分析すると分かりますが、富澤の脚本には「笑いに直結しない無駄なセリフ」が1行たりとも存在しません。伏線となる小さな違和感が後半で綺麗に回収される構成は、短編ミステリー小説にも匹敵します。
一方、その緻密な脚本を舞台上で血肉化するのが伊達みきおの技術です。伊達のツッコミは、単に大きな声を出すのではなく、「相手の言葉を一度受け止めてから、適切な角度で打ち返す」という高度な技術に基づいています。富澤のボケに対してわずか0コンマ数秒の間を置き、観客が頭の中で「えっ?」と思った瞬間に正確なツッコミを叩き込む。この阿吽の呼吸こそが、サンドウィッチマンのコントを唯一無二の作品に押し上げています。