怪物の最期は、大規模な包囲網のなかではなく、日常の有害鳥獣駆除活動のなかで迎えられました。
2023年7月30日早朝、釧路町達古武の牧草地において、地元役場から委託を受けていたハンターが、牧草を食害していた1頭のヒグマを発見。ハンターはその場でライフルを発砲し、ヒグマを駆除しました。
当時、現場のハンターはそれがオソ18だとは夢にも思っていませんでした。仕留められたヒグマの体長は約2.1メートル、体重は330キログラム。体格こそ大型でしたが、事前の推測値よりは小さく、何よりその風貌は「怪物」と呼ぶにはあまりにも痛々しいものだったからです。
その個体は、長年の逃亡生活と加齢の影響からか全身の毛が抜け落ちて皮膚病を患い、歯はすり減ってボロボロの状態でした。牛を襲う体力すら失い、草を食んで飢えをしのいでいたと見られます。
その後、採取された体毛と組織を北海道立総合研究機構でDNA鑑定に回したところ、8月下旬に「過去に採取されたオソ18のDNA型と完全に一致した」との解析結果が出ました。道東を恐怖のどん底に陥れた怪物は、正体不明のまま駆除され、静かにその生涯を閉じていたのです。