選考方針の劇的な転換を支えているのが、日本卓球協会自体の組織改革とガバナンス体制の強化です。公益財団法人として「JTTAスポーツ団体ガバナンスコード」への適合が厳しく問われるなか、理事会や役員の顔ぶれにも実業界のマネジメント経験者や法曹関係者、そして卓球の第一線で戦った元トップアスリートが積極的に登用されています。
歴代の日本卓球協会会長や副会長の布陣を見ると、かつての官僚的・年功序列的な体質から、外部の客観的視点を取り入れた意思決定構造へとシフトしていることが分かります。役員の経歴には、スポーツビジネスの知見を持つ経営幹部や、長年にわたり指導者として海外情勢に精通した実力者が並び、強化本部との適切なチェック&バランスが機能する仕組みが整えられました。
強化本部が担う代表推薦プロセスについても、過去に指摘された「密室選考」「曖昧な推薦枠」という懸念を払拭するため、選考委員会および理事会の議事要旨や決定理由の公開性が飛躍的に高まりました。ガバナンスコードに則ったコンプライアンスの徹底は、選手が余計な政治的力学に惑わされず、純粋に競技結果に集中できる環境づくりの基盤となっています。