鼻の奥にある上咽頭は、自律神経や免疫システムと深く結びついている非常にデリケートな部位だ。ここにウイルスや花粉が滞留すると、体は常に外敵と戦っている状態になり、慢性的な疲労感や頭痛、自律神経の乱れを引き起こす。鼻うがいは、この上咽頭に付着した粘液や異物を生理食塩水で優しく洗い流すことで、局所の炎症を鎮める効果がある。
さらに、鼻腔内の粘膜に生えている「線毛(せんもう)」の働きを活性化させる効果も見逃せない。線毛は異物を外へ排出するエスカレーターのような役割を持っているが、乾燥や汚れでその動きが鈍ってしまう。鼻うがいによって適切な湿度と清潔さが保たれると、線毛運動が本来の活力を取り戻し、体自身の自然治癒力が大幅に向上するのだ。