猫の母体に宿った命は、人間の感覚からすると驚くほどのスピードで成長します。臨床現場において標準とされる猫の妊娠期間日数は「63日〜65日(約9週間)」です。正常な出産範囲としては58日〜67日程度に収まりますが、60日未満での出産は早産となり子猫の生存率が著しく低下し、逆に70日を超えても分娩が始まらない場合は胎児の過巨大化や胎盤機能不全による死産のリスクが跳ね上がります。 妊娠の進度を正しく追うためには、確実な猫の妊娠週数計算が欠かせません。原則として「交尾が確認された日」あるいは「オス猫と同居を始めた最終日」を「妊娠0日目」として起算します。 交配後の経過と確認ステップは以下の通りです。
交尾直後の段階では母体に目に見える変化は生じません。交尾から約2〜3週間が経過した頃に動物病院で行う超音波(エコー)検査が、母猫の体を傷つけずに行える最も早い猫の交尾後妊娠確認の手段です。この時期になると胎嚢(赤ちゃんの入った袋)や微小な心拍が確認可能となります。「お腹が大きくなってきたら受診しよう」と先送りにするケースが見られますが、単頭妊娠(1頭だけの場合)はお腹の膨らみが目立ちにくく、発見が遅れる危険があるため早期の超音波診断が推奨されます。