「美人は3日で飽きる」の対句として語られてきた「ブスは3日で慣れる」という言葉。その言葉遣いの是非はともかく、この裏には極めて強力な心理学的作用が存在する。それが「単純接触効果(ザイオンス効果)」と「親密性に基づく認知の書き換え」だ。
最初は何の感情も抱かなかった、あるいは少し苦手だと感じていた外見であっても、心地よい対話や共通の体験を重ねるうちに、脳はその顔を「安全で好ましいもの」として再定義し始める。視覚的な美しさが「一過性のドーパミン」を促すのに対し、人柄や居心地の良さは「持続的なオキシトシン(愛着ホルモン)」の分泌を促す。時間が経つにつれて前者は目減りし、後者が蓄積される。結果として、見た目以外の魅力で結ばれた関係の方が、時間の経過とともに満足度が高まるケースが多発するのだ。