動物や植物の生態を説明する際、「せいそく」という言葉を用いますが、ここにも「棲息」と「生息」の2つの漢字が存在します。意味合いの差と実務上の使い分けを押さえておくと便利です。
・生息:生物が生きて生存していること全般(常用漢字の組み合わせ)
・棲息:生物が特定の住処・巣を持って定着し、暮らしていること(「棲」は表外漢字)
言葉が持つ本来のニュアンスとして、「生息」は広く「生存して存在している範囲」に力点があり、「棲息」は「どのような巣や場所に身を置いているか」という居住性に力点があります。
ただし、新聞各社の表記基準や公用文規程では、常用漢字表に準拠するため原則として「生息」に統一されています。個人の執筆活動や小説、情緒的な表現を重視する媒体であれば「棲息」を用いても問題ありませんが、公的な書類では「生息」を選んでおくのが無難です。