下着業界大手が発表してきた統計資料を横断的に検証すると、日本国内におけるDカップのポジションはここ数十年で劇的に変貌を遂げています。長年にわたり女性のインナーウェア動向を定点観測してきたトリンプ下着白書データによると、ブラジャーのサイズ別売上比率においてDカップの割合は約26.3%前後を記録しており、Cカップ(約26.9%)と並んでマーケットの最大ボリュームゾーンを形成しています。
さらにEカップ以上の割合も年々伸長しており、Dカップ以上の合計シェアは全体の半数近くに達する年もあるほどです。かつて「日本人の平均はA〜Bカップ」と信じ込まれていた時代から、数字の上では完全に様相が一変しました。
一方で、計測データの権威であるワコール胸のサイズ統計(ワコール人間科学研究開発センターによる延べ数万人規模の人体計測データ)を分析すると、購買データとはやや異なる実態も見えてきます。購買データは「デザイン性のあるワイヤーブラを好んで購入する層」の動向が色濃く反映されるため、若年層やバストメイクに関心の高い層に偏る傾向があります。対して全年齢を網羅した人体実測値では、日本人女性の平均カップ数はCカップ寄り(Bカップ後半からCカップ)に位置し、Dカップは「平均よりやや豊満な上位30%前後のグループ」に該当するというのが学術的な見立てです。