錦鯉のルーツである「ソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)」や、いわゆる「地下ライブ」と呼ばれるインディーズシーン。それまではお笑いマニアだけが知る日陰の存在だった世界が、あの優勝を機に一気に表舞台へと引きずり出された。泥水をすすりながら芸を磨いてきた者たちが、実は誰よりも強い牙を持っていることが証明されたのだ。
これ以降、テレビ番組のキャスティングは一変した。かつての「シュッとした若手」偏重から、一癖も二癖もある「こじらせたベテラン」や「地下出身の怪植物」のような芸人たちが重宝される時代へ。視聴者が求めたのは、綺麗に整えられた笑いではなく、生きる泥臭さが滲み出るリアルな人間味だった。