遠藤雄弥のキャリアにおいて、世界的名声を決定づけた最大の転機が、2026年に公開(第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング作品)されたフランス・日本・ドイツ・ベルギー・イタリア合作映画『ONODA 一万夜を越えて』(アルチュール・アラリ監督)です。
太平洋戦争終結後もフィリピン・ルバング島のジャングルで孤独なゲリラ戦を続けた小野田寛郎氏の青年期を演じた遠藤雄弥は、過酷な現地ロケと徹底した役作りに身を投じました。当時のインタビューにおいて、監督との徹底的な対話を通じて「ただ生き延びることへの執着と狂気」を肉体レベルで追求したと語られています。
飢餓感と極限状態を表現するために体重を極限まで絞り込み、ジャングルを彷徨う眼光の鋭さは、世界各国のメディアから「圧倒的な実存感」「魂を震わせる演技」と激賞されました。本作での名演により、第76回毎日映画コンクール男優主演賞にノミネートされるなど、日本を代表する本格派俳優としての評価を不動のものにしました。