日本陸上競技連盟(JAAF)および世界陸上競技連盟(World Athletics)は、2026年シーズンに向けてユニフォームに関する着用ルールを改訂した。特に女子競技における「露出規定」と「スパッツ着用の明確化」は、選手・学校関係者の間で注目度が高い変更点だ。
World Athleticsの公式発表資料によると、トップスのサイドカットは腸骨稜(ヒップボーン)の10cm以内に収まることが国際大会での出場条件として引き続き定められている。ただし、2026年改定では「競技者が身体的・宗教的・文化的理由により肌の露出を抑えたい場合、ユニフォームの下にアンダーウェア(スパッツ・インナー)を重ね着することを認める」との条文が強化された。これは、以前は曖昧だった規定を明文化した形であり、イスラム圏の選手や、身体への視線に不安を感じる選手のインクルージョンを意識した改訂だと関係者は口を揃える。
国内規定においても、公認競技会ではゼッケンの着用位置・サイズ(縦20cm以上、横20cm以上)、スポンサーロゴの面積上限(1か所あたり30cm²以内)といった細則が適用される。高校陸上部の顧問や保護者が見落としやすいのが、このロゴ面積ルールだ。オーダーユニフォームで部のエンブレムを大きく入れた場合、都道府県高体連の競技会で注意を受けるケースが後を絶たない。
【陸上ユニフォーム露出問題と規定】:議論はどこまで進んだか
2023〜2024年にかけて国際的な議論を巻き起こした「女子陸上ユニフォームの露出問題」。ノルウェーのビーチハンドボール女子代表がビキニボトムの着用義務に抗議した事例が世界的に報道されたことをきっかけに、World Athleticsも女子トラック競技のユニフォーム基準を見直す議論が加速した。日本国内でも、SNS上で「なぜ男子はショーツなのに女子はビキニカットなのか」という声が繰り返し上がってきた経緯がある。
2026年現在、World Athleticsの結論は「選手が着用形状を選択できる自由度を最大化しつつ、競技パフォーマンスに影響しないデザインであれば認める」というものだ。具体的には、ショートタイツ(丈がひざ上10cm以内)でも、ハイカットのレーシングパンツでも、どちらも公認大会での使用が可能となっている。一方で、布面積が大きすぎて風の抵抗を生む可能性があるとして、ロングスカート型やフリルデザインは依然として公認大会では認められていない。
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