精力的なツアーを行い、ミニアルバム『Colors』やEP『Olympia』などを発表して着実にバンドとしての足腰を鍛えていたREAD ALOUDでしたが、結成から約4年が経過した2016年10月、突如として解散を発表しました。代官山LOOPで行われたラストライブをもって、彼らの活動は静かに幕を閉じました。
公式に発表された解散理由は、「メンバーそれぞれが目指す音楽性や将来のビジョンを見つめ直した結果、バンドという枠組みを超えて個々の道を歩むべきだという前向きな結論に至った」というものでした。しかし、当時の音楽関係者やインディーシーンの取材から浮かび上がる真相には、いくつかの複合的な背景が存在します。
第1に、「桑田佳祐の息子が率いるバンド」という世間のラベリングから逃れられなかった疲弊です。どれほど良質な楽曲をリリースし、圧巻のライブパフォーマンスを見せても、見出しになるのは常に「桑田の息子」。メンバー全員で作り上げたバンドの成果が、たった一人の血筋という文脈に回収されてしまうことに対する精神的葛藤は想像を絶するものがありました。
第2に、表現者としての方向性の分岐点です。4年間という歳月の中で、バンドとしての大衆的ブレイクを目指すプレッシャーと、自身の純粋な音楽探求とのバランスにおいて、妥協を許さない桑田祐宜自身のストイックさが「READ ALOUDとしての限界値」を悟らせたと言われています。形だけの継続を選ばず、最も美しい状態のまま解散を選択した点に、彼らの真摯な美学が表れています。