ここで改めて、本作を深く味わうためのプリトミの詳細まとめとして、決定的な鑑賞ポイントを整理します。
第一の見どころは、フロントマンであるポール・ウェスターバーグの卓越したソングライティング能力です。アルコールや破天荒なエピソードで語られがちなバンド像の裏にある、傷つきやすくピュアな詩世界こそが本作の真骨頂と言えます。
第二に、メンフィス録音特有のルーツ・ミュージックへの接近です。ガレージパンクの枠組みを飛び越え、R&Bやジャズの要素を柔軟に飲み込んだサウンドメイクは、40年近く経過した今も一切の色褪せを感じさせません。聴くたびに新しい発見がある重層的なアレンジは、ヘッドホンで細部までじっくり聴き込む価値があります。