猟友会関係者や現地調査員の手記・報告によると、冬場に出没する個体にはある明確な特徴が見受けられます。それは「雪上を長距離移動しながら、人間の生活圏周辺を執拗に徘徊している」という点です。
深雪に足を取られながらも移動を続ける個体は、肋骨が浮き出るほど痩せ細っているケースが多く、極度の空腹から嗅覚を研ぎ澄ませています。冬の冷え切った空気の中では生ゴミや家庭の排気口から漂う匂いが遠くまで届きやすいため、山林から住宅地や観光地へとダイレクトに誘引されてしまうのです。足跡が民家の庭先やゴミ集積場、あるいはスキー場のレストラン裏口にまで達している事例は、すでに珍しい光景ではありません。