日本における生地の二大聖地といえば、東京の「日暮里繊維街」と大阪の「船場センタービル」だ。かつては問屋街としてBtoBの取引が中心だったこれらのエリアが、今や観光地顔負けの賑わいを見せている。週末ともなれば、大きなキャリーバッグを引いた国内外の買い物客で路地が埋め尽くされる。
老舗の店主たちは、若者たちの熱量に驚きを隠せない。「昔はプロしか来なかったが、今はインスタグラムの投稿を見せて『これと同じ生地はどこですか』と聞いてくる若い子が本当に増えた」と、日暮里で50年以上店を構える店主は目を細める。多言語対応のポップや、QRコード決済の導入など、街全体がアップデートを急ピッチで進めている。