揚げたてはジューシーだった唐揚げが、一晩置くと硬くパサついてしまうのには明確な食品科学的理由が存在する。冷蔵庫内で冷却される過程で、肉内部の水分が蒸発すると同時に、衣に含まれるデンプンが老化(β化)し、水分と油分を均一に保持できなくなるためだ。さらに、衣から抜け出た水分が表面に滞留し、内部の脂が冷えて固まることで、特有の「油っぽくて中はボソボソ」という状態が完成してしまう。
この劣化をリセットし、冷めた唐揚げ 温め直し サクサクの状態を再現するには、電子レンジとトースターの二段階加熱が最も効果的だ。
まず、唐揚げを耐熱皿に並べ、ラップをかけずに電子レンジ(600W)で約20〜30秒ほど加熱する。中心温度を人肌程度まで引き上げ、固まった脂を溶かすことが目的であるため、温めすぎは厳禁だ。続いて、くしゃくしゃにしてから伸ばしたアルミホイルの上に唐揚げを移し、1000Wのオーブントースターまたは魚焼きグリルで2〜3分間表面を焼く。アルミホイルの凹凸に余分な油が落ち、衣の水分が飛ぶことで、揚げたてに近いクリスピーな食感が鮮やかに蘇る。