書き終えた退職届は、そのまま裸で提出するのではなく、適切な封筒に収めて渡すのが社会通念上のマナーです。封筒の選定から筆記具、三つ折りの作法に至るまで、細部への配慮が問われます。
退職届の封筒の書き方と選定基準
封筒は、中身が透けて見えないよう内側に紫色の紙が貼られた「二重封筒」、あるいは厚手の白無地和封筒を選びます。茶封筒(クラフト封筒)は一般的な事務用・請求書用とみなされるため、退職届には適しません。用紙サイズがA4の場合は「長形3号(120mm×235mm)」、B5の場合は「長形4号(90mm×205mm)」が適合サイズです。郵便番号枠が印刷されていない無地の封筒が最も格式高いとされますが、枠入りのものしか入手できない場合でも実務上の決定的な瑕疵にはなりません。
【封筒の表面・裏面の書き方】
表面:中央やや上部に、用紙の文字よりもやや大きめの文字で「退職届」と縦書きで正確に記載します。
裏面:左下に自分の所属部署名(〇〇課など)とフルネームを縦書きで記載します。手渡しする場合は住所を書く必要はありません。郵送する場合に限り、左側に自宅住所を明記します。
退職届の封筒の入れ方・折り方の手順
退職届の封筒の入れ方・折り方には厳格な手順が存在します。便箋を机の上に置き、以下の通りに三つ折りに進めます。
- 便箋の文字が書かれている面を内側(谷折り)にします。
- 用紙の下部3分の1を、上に持ち上げるように正確に折ります。
- 次に、用紙の上部3分の1を、折り返した下部に被せるように下に折ります。
- 封筒の裏面(継ぎ目がある側)を手前に向け、三つ折りにした便箋の「上端」が封筒の上部にくる向きで挿入します。開封した受取人が便箋を取り出して開いた際、最初に表題の「退職届」が目に入るように配置するのが礼儀です。
手渡しする場合は、基本的に封筒の口を糊付けする必要はありません。上司がその場で中身を確認する可能性があるため、フラップ(フタ部分)を綺麗に折り返すだけで十分です。ただし、会社の規定で提出先が人事部長や役員宛てに厳封するよう指示されている場合は、両面テープやスティック糊で密閉し、中央の継ぎ目部分に黒インクで「〆」または「封」の封字を記します。