過去のメディアインタビューや楽曲解説において、きくお氏は「聴き手の感情を極限まで揺さぶる音楽表現」へのこだわりを一貫して語っています。単なるホラーやグロテスクな描写ではなく、人間の根源にあるドロドロとした欲望や寂しさを、極上のポップミュージックへと昇華させる手腕がきくお氏の真骨頂です。
あえて明確な正解を提示せず、リスナーそれぞれの生い立ちやトラウマを投影できる余白を残している点も、本作が色褪せない大きな要因となっています。聴き手が曲の中に自分だけの「首輪」を見出すことで、楽曲は完成を迎えるのです。