ドライバーが最も体感しやすい変化が、タイヤ扁平率と乗り心地の違い、そしてタイヤ扁平率による燃費の影響です。タイヤは車両のサスペンションが動く前に、路面からの微小な衝撃を最初に吸収する「エアスプリング」としての役割を果たしています。
では、扁平率を下げるとどうなるのか。タイヤ側面の厚みが減ると、タイヤ内部の空気容量が減少し、サイドウォールのゴムのたわみ量が制限されます。その結果、路面の凹凸や段差からの突き上げがダイレクトにボディやシートへ伝達され、低速域での乗り味は明確に硬くなります。その一方で、ステアリング操作に対するタイヤのヨレが激減するため、高速走行時のレーンチェンジやワインディングでの回頭性は鋭敏になり、操縦安定性は飛躍的に向上します。
燃費への影響も見逃せません。一般的に低扁平化を行うと、接地圧の均等化を狙ってタイヤ幅を広げるケースが多くなります。接地面積の拡大に伴う転がり抵抗の増加に加え、ホイール径が大きくなることで「バネ下重量」が増加します。回転部分の外周部が重くなることは慣性モーメントの増大を招き、ストップ&ゴーの多い市街地走行では実燃費が約3%〜7%程度悪化する傾向が各種実測テストで確認されています。