市場の需要過多を受け、中古カメラ市場は空前の活況を呈していますが、現場の取材からは深刻なトラブル事例も浮き彫りになっています。フリマアプリやネットオークションの普及により、知識のないまま高額取引に巻き込まれるケースが後を絶ちません。
大手中古カメラ専門店の査定員は、次のように警鐘を鳴らします。
「2000年代の古いコンデジは、メーカーの部品保有期間(通常生産終了後5〜7年)が完全に終了しています。専用リチウムイオンバッテリーが寿命を迎えていたり、内部基板のコンデンサが劣化していても修理の術がありません。フリマアプリ等で『通電確認済み』と書かれていても、数週間で起動不能になる個体が多発しています」
現在の中古市場を利用する際は、以下のリスクを冷徹に見極める必要があります。
- 専用バッテリーの入手性:すでに純正品が廃盤となり、品質の不透明な互換バッテリーに頼らざるを得ない機種が多い。
- 沈胴式レンズの繰り出し故障:ホコリの混入やギアの摩耗によるエラー(レンズエラー)は自力修復が不可能。
- 相場の歪み:数年前までジャンク箱で1,000円前後だった機種が、SNSの拡散一つで2万円を超えるプレミア価格で転売されている現状。