宮城・仙台のラーメン文化を語る上で絶対に外せないのが、二大潮流とも呼ぶべき「辛味噌」と「仙台っ子」の存在です。旅行サイトのランキング上位を占めるこれらは、単なる観光名物ではなく、仙台都市圏に暮らす市民の生活に深く根ざした日常食でもあります。
山形発祥の赤湯辛味噌ラーメンから独自の系譜を築いた仙台辛味噌ラーメン名店といえば、エスパル地下にも暖簾を掲げる「味よし」がその筆頭格です。白味噌ベースのまろやかで甘みのあるスープの中央に鎮座する、特製の赤辛味噌。これを一気に溶かさず、レンゲの上で少しずつ溶き崩しながら味のグラデーションを楽しむのが地元流の流儀です。「最初は優しい出汁の風味を味わい、中盤以降で辛味とニンニクのパンチを効かせる二段構えが飽きさせない」と、30年以上通い詰める仙台市内の会社員は熱弁を振るいます。
そしてもう一つ、西口駅前で圧倒的な求心力を誇るのがらーめん堂仙台っ子駅前店です。豚骨と香味野菜をじっくり炊き上げた濃厚スープに、モッチリとした自家製中太麺。家系ラーメンにも似たビジュアルを持ちながら、鶏油ではなく豚の純粋なコクと醤油ダレのキレで食わせる唯一無二の味わいは「仙台っ子という独自のジャンル」として認識されています。長年愛されてきたライス無料・おかわり自由の太っ腹なサービス精神(※店舗方針により一部運用形態に変更あり)は、地元の学生からサラリーマンの胃袋を完全に掴んで離しません。