わだち走行や雪道対策に関しては、ドライバー間で誤った「民間療法」のような知識が広まっているケースが目立ちます。重大な事故を防ぐために、よくある誤解を是正しておかなければなりません。
誤解1:「4WD車ならどんなに深い雪道わだちでもスタックしない」
これは最も危険な過信です。4WDは「4輪すべてに駆動力を分散して前進する力」には優れていますが、車の腹下(アンダーフロア)が硬い雪の盛り上がりに乗り上げてタイヤが浮いてしまう「亀の子状態」になれば、駆動方式を問わずタイヤは空転します。むしろ4WDの走破性を過信して深いわだちへ突入し、救出困難な重度スタックに陥る事例が後を絶ちません。
誤解2:「わだちから抜け出すときは勢いをつけて一気にハンドルを切るべき」
乾燥路面であっても積雪路であっても、大きな舵角を一気に与える操作は禁物です。タイヤが段差のグリップを急激に回復した瞬間に車体が急旋回を起こし、対向車線への飛び出しやスピン、最悪の場合は車両の横転を引き起こします。段差を乗り越える際は、車速を十分に落とし、浅い角度ではなく「一瞬だけ斜め前へ当てるように小さく切る」繊細な操作が求められます。