日本郵便の料金体系において、140円という額面は非常に重要な位置を占めています。2024年10月の郵便料金改定以降、定形外郵便 規格内(長辺34cm以内・短辺25cm以内・厚さ3cm以内)の重量50g以内を送る際の基本料金が140円に設定されました。それ以前の120円から引き上げられたことで、A4サイズの書類を折らずに入れる角形2号封筒や、薄手の冊子・フリマ商品の発送用として需要が激増しています。
にもかかわらず、なぜコンビニ店頭では「売ってない」という事態が頻発するのでしょうか。そこにはコンビニフランチャイズシステム特有の仕入れ構造が存在します。
第一の要因は、「切手販売は店舗側の利益が極めて薄く、資金拘束リスクが高い」という点です。コンビニ各店は「郵便切手類指導販売所」としての委託契約を結び切手を販売していますが、得られる手数料収入は額面の数パーセント程度にすぎません。さらに切手は日本郵便から現金で買い取る(仕入れる)形式をとるため、売れ残れば店舗のキャッシュフローを直接圧迫します。
第二に、「単品管理における優先順位の壁」が挙げられます。日常的に大量の需要があるのは、一般書簡向けの「110円切手」や通常はがき向けの「85円切手」です。スペースが限られるレジ下の切手保管ケースにおいて、使用頻度が定形郵便に劣る140円切手は、仕入れ品目から意図的に除外されやすいのが現場の実情です。