インターネット上には、インパクトを狙った創作名字や都市伝説が事実であるかのように拡散されている事例が散見されます。姓氏研究の客観的ファクトから、よくある誤解を是正します。
都市伝説の真偽:ネットで話題のあの名字は実在するのか?
- 「鼻毛(はなげ)」は実在する:大阪府や愛媛県に約20人実在。顔の鼻毛ではなく、「鼻(突き出た岬)の毛(草木が茂る場所)」という地形由来の正統な名字です。
- 「波止場(はとば)」は実在する:兵庫県や北海道などに約10人実在。港湾の波止場近くに居住していたことに由来します。
- 「凸凹(でこぼこ)」は実在しない:ネット掲示板などで「実在する珍名」として定期的にバズりますが、戸籍データ上の実在は確認されておらず、完全な創作・都市伝説です。
- 「無礼(ぶれい)」は実在しない:これも過去の創作小咄が転載を繰り返す中で事実誤認された架空名字の代表例です。
明治初期の「誤記・当て字」がそのまま定着したケース
名字の多様性が生まれた大きな要因の一つに、明治初期の戸籍作成現場における「手書きの癖」や「役人の聞き取り間違い」があります。漢字の草書体を役人が誤読してそのまま戸籍に登録してしまったり、本来は同じ一族でありながら分家ごとに異なる漢字を当てたりした結果、全国に数世帯しか存在しない独自の派生名字が誕生しました。