花が終わった直後から5月にかけて必須となる作業が、日々のシクラメンの花がら摘みと黄色い葉の処理、そして採光性を劇的に高める「葉組み」の技術です。
花がらや黄色い葉を取り除く際、絶対にやってはいけないのが「ハサミで茎の途中を切断すること」です。茎を中途半端に残すと、残された切り口から組織が腐り始め、そこから病原菌が球根へと伝播します。正しい方法は、道具を使わない「指による引き抜き」です。
花首が垂れた茎、または黄変した葉の柄の根元を親指と人差し指でしっかりとつまみます。そのまま茎を時計回りまたは反時計回りに軽く半回転ほどねじり、真上に向かってスッと引き上げます。健全な状態であれば、「プチッ」という心地よい手応えとともに、球根の付け根からきれいに外れます。万が一、根元にちぎれた茎の残骸が残った場合は、ピンセットなどで丁寧に取り除き、傷口に日光を当てて速やかに乾燥させることが球根管理の鉄則です。
さらに、多くの愛好家が見落としがちな秘訣がシクラメンの葉組みのコツです。シクラメンの葉柄は柔軟性に富んでおり、成長とともに交差して中心部を覆い隠してしまいます。定期的に外側の大きな葉を両手で優しく押し広げ、中心部に密集している小さな葉や新芽、そして球根の頭頂部(クラウン)に直射日光が当たるよう、葉を放射状に組み替えてあげましょう。中心部に光が差し込むことで、翌シーズンに向けた新たな花芽の分化が活発に促進されます。