地上波という主戦場に安住することなく、藤村の視線は常に新たなプラットフォームへと注がれてきた。YouTubeチャンネルでの軽妙なトーク配信から、Netflixで世界配信されたHTB開局50周年ドラマ『チャンネルはそのまま!』の演出まで、その越境ぶりは目を見張るものがある。特に『チャンネルはそのまま!』では、ローカル局の泥臭い日常をリアリズムとユーモアを交えて描き、日本民間放送連盟賞のグランプリに輝くなど高い評価を得た。
動画配信の台頭によってコンテンツの国境が消滅する中、藤村はプラットフォームの特性を巧みに使い分ける。YouTubeで見せるプライベート感溢れる雑談の面白さと、グローバル配信に耐えうる重厚なドラマ制作。二つのベクトルを自在に行き来する柔軟性こそが、彼を単なるテレビマンではなく稀代のコンテンツプロデューサーたらしめている要因だ。