数ある店舗のなかでも、やはり基準点となるのは元祖の味だ。ベーカリーロミオが手がけるクリームは、ただ甘いだけではない。ホイップクリームのような軽やかさと、カスタードのようなねっとりとした濃厚さの絶妙な中間点に位置している。口に含んだ瞬間に体温でスッと溶け、後味にしつこい脂っこさが一切残らない。
このテクスチャーの秘密は、門外不出の配合比率と温度管理にある。上質なコンデンスミルクと牛乳をベースに、職人が季節や湿度の変化を見極めながら丁寧に練り上げる。土台となるパン生地も主張しすぎず、クリームの水分を吸ってもふんわり感を失わない専用の焼き加減が施されている。製パン・フードサービス業界の関係者からも「シンプルに見えて、極めて高度な水分コントロールと乳化技術が凝縮されている」と高い評価を受ける所以だ。