数字の上では「1日40km歩けば約1,000日」と算出できる地球一周 徒歩日数ですが、実際のフィールドワークや冒険者の手記を紐解くと、机上の計算とはまったく異なる過酷な現実が浮き彫りになります。
ギネス世界記録に認定されているイギリスの冒険家ロバート・ガースサイド氏は、1997年から2003年にかけて徒歩による世界一周に挑み、途中でビザの発行拒否、治安悪化による足止め、極度の栄養失調や投獄トラブルなどを乗り越え、約5年8か月(2,062日)をかけて約5万6,000kmを走破しました。当時の手記には「日々の距離を稼ぐこと以上に、国境を越えるための政治的交渉と、靴擦れによる感染症への恐怖が精神をすり減らした」と記されています。
また、日本国内で広く知られる間寛平氏の「アースマラソン(2008〜2011年)」では、ランニングとヨット(無動力)を組み合わせ、総移動距離4万1,070kmを766日で完走しました。過酷な気象条件や大洋横断中の孤独、航行トラブルに見舞われながらの達成は、人間の生体エネルギーのみで地球を回ることの限界と凄まじさを如実に物語っています。
ネット上の掲示板(知恵袋や5ちゃんねる等)では定期的に「徒歩で世界一周するのは現実的か?」というスレッドが立ち上がりますが、経験者や安全保障の専門家からは「ルート上の砂漠地帯、地政学的な紛争地域、そして海を渡る物理的障壁をどうクリアするかが全て」という意見が一致して寄せられています。単なる体力測定ではなく、総合的なサバイバル能力と資金力が不可欠な挑戦なのです。