テレビから姿を消した後の細木数子氏は、表立ったメディア露出を極力控え、東京・神楽坂の豪邸や京都の別邸で静かな生活を送っていました。しかし2010年代半ばを過ぎると、週刊誌のグラビアページに登場する彼女の姿に世間は騒然となります。かつての恰幅の良さは失われ、頬がこけて激痩せした痛々しい姿や、車椅子で移動する様子が度々スクープされたためです。
一部メディアでは重篤な内臓疾患や認知症の発症が取り沙汰されましたが、細木氏本人は限られた取材に対して「食事制限による健康維持」「歳相応の衰え」と説明していました。しかし、水面下では着実に「自らの死後」を見据えた準備が進められていたのです。
その最大の布石が、姪(実妹の長女)であった細木かおり氏の存在です。幼少期から細木数子氏の元で生活し、深い信頼関係にあったかおり氏を、2014年頃から六星占術の鑑定現場に同席させ、2016年には正式に養女縁組を結びました。これにより、六星占術の商標や膨大な著書の著作権、さらには数十億円から100億円規模とも囁かれた不動産・金融資産の遺産相続をスムーズに行う法的基盤を整えたのです。
そして2021年11月8日、細木数子氏は東京都内の自宅で静かに息を引き取りました。公式に発表された死因は「呼吸不全」、享年83でした。激動の人生の幕引きは、かつてのテレビでの派手な立ち振る舞いとは対照的に、親族のみが参列する密葬という静謐なものでした。