多動と自閉症の併発率は?行動の真相と家庭・学校で効く最新支援策についての疑問解決ガイドをご紹介します。
一見すると「じっとしていられない」「集団行動から外れる」という同じ行動に見えても、その行動を引き起こしている脳内メカニズムや動機は大きく異なります。支援の手立てを誤らないためには、それぞれの主たる特性の違いを構造的に整理しておく必要があります。
項目自閉スペクトラム症(ASD)単独注意欠如・多動症(ADHD)単独ASD+ADHD 併発型多動・離席の動機不快な刺激からの逃避、こだわりへの執着、予定変更への混乱興味の移り変わり、脳内刺激への欲求、衝動の抑制困難刺激への衝動的反応と過敏さによる逃避が交錯する対人関係・コミュニケーション相手の意図の汲み取りが苦手、独自ルールにこだわる衝動的に割り込むが、文脈の理解自体は比較的スムーズ一方的に多弁になり、相手の反応を捉えきれず摩擦が生じやすい感覚面の特徴特定の音・光・触覚への強い過敏または極端な鈍麻感覚の偏りは副次的。新奇刺激への反応性が中心強い感覚過敏を持ちながら、刺激を激しく追い求める(感覚探求)代表的な併発割合全人口の約1〜2%学齢期児童の約3〜7%ASD児の約30〜50%が該当
見分け方の大きな指標となるのは、「変化への耐性」と「注目の移り変わり」です。ADHDの多動は次から次へと新しいオモチャや外の景色に興味が移る「拡散型」であるのに対し、自閉症の多動は自分の特定のルーティンを守るためや、嫌な刺激から逃げるために動き回る「固執・防衛型」の傾向が色濃く出ます。